事業資金の融資にノンバンクや商工ローンを利用
起業する際や設備や機材を新しくする場合、事業を拡張する場合など、事業資金が必要な際に、融資を検討する方が多いと思います。そのような時に、融資を申し込む先としてあるのは、日本政策金融公庫、銀行や信用金庫、商工ローンなどのノンバンクがあります。これから起業する場合は、自己資金がある程度あれば、あとはしっかりとした事業計画をたて、必要書類を準備していれば、日本政策金融公庫、銀行や信用金庫での融資が受けられる可能性も高くなります。
しかし、設備や機材への投資、事業拡張などの場合は、まだ借入金が残っている場合もあり、そのような場合は、銀行や信用金庫からの融資が厳しい場合もあります。特に商工ローンなどでの借入金が残っている場合は、審査の際に「金利が高い商工ローンで借りているということは、他の銀行や信用金庫で断られたのかも」と思われてしまい、審査が厳しくなる傾向にあります。そうなると、商工ローンなどのノンバンクしかないと思う方もいますが、日本政策金融公庫の場合、借り入れた理由や返済状況、今後の事業計画における見通しなどがしっかりしていれば、追加資金も含めた借り換えなどができることもあります。
商工ローンなどのノンバンクは、非常に利用しやすいのですが、金利が高いという最大のデメリットがありますので、まずは他の方法で融資を受けられるようにし、どうしても至急で資金が必要な場合や、他の方法では融資が受けられず、金利が高くても返済できる見通しがある場合のみ、利用するようにしましょう。
ノンバンクと銀行や公庫の審査
事業を興す際に融資を受ける方法としては、ノンバンク、銀行や信用金庫、日本政策金融公庫、親類縁者があります。親類縁者に融資を相談する際は、審査というものはなく、どれだけ納得させられるかということがポイントになりますが、他の方法では審査があります。ノンバンクは、インターネット上で申し込みできる会社もあり、必要書類が確定申告書のみだったりすることもあり、審査が一番緩く通りやすいですが、金利は一番高くなっています。
銀行や信用金庫、日本政策金融公庫は審査の内容にあまり差はなく、日本政策金融公庫の方が金利は低くなっています。ただし、日本政策金融公庫からの融資を受ける場合、申し込みの際の条件があり、「起業する事業の業種に6年以上従事している」、「起業する事業の業種に関係のある内容を大学で勉強していて、同業種の実務経験が2年以上ある」、「技術やサービスなどに工夫を加えて、多様なニーズに対応する事業を始める」、「雇用の創出を伴う事業を始める」のいずれかを満たしていないといけません。
審査の内容に関しては、銀行や信用金庫と日本政策金融公庫では、事業計画書が重要になり、「どこに、何の為に事業を興すのか」ということや、「事業を継続できる自信はあるか」、「セールスポイントはあるか」、「売上高や収益の予測」、「自己資金はあるか」などを面接で聞かれますので、しっかりと事前に準備しておきましょう。このような内容を準備する期間の余裕がない場合は、予想利益だけでも計算して、返済額を差し引いても利益が出るようであれば、ノンバンクも選択肢として入れると良いでしょう。